人口減少、経済の衰退、政治不信・・・日本社会の閉塞状況はさまざまな要因から説明されてきました。しかし、それらだけでは語り尽くせない、この<ぼんやりとした不安>は、いったいどこから来るのでしょうか。
この講座では、<ファシズム前夜>の日本とドイツの政治、経済、財政に学びながら、暴力による支配を生み出した歴史的な条件をあぶり出し、日本社会の不安の淵源に迫っていきます。ファシズムが忍び寄る、という危機論を超えた、斬新な令和ファシズム論をみなさんとともに語り合いたいと思います。
講義と、皆さんとのディスカッションを中心に進めます。課題は各回の講義内容やディスカッションを通じて、感じたことや気づきをフォームに記入し、提出いただきます。提出いただいた課題はクラス皆さんと共有し、学びや気づきの広がり・深まりも楽しみながら進めます。
開催形態 | ハイブリッド開催(対面(キャンパス)、オンライン) |
---|---|
日程 | 2025年 10/11、11/8、12/13、2026年 1/10、2/21、3/14(すべて土曜日) 全6回 欠席時は録画映像の視聴が可能です。 |
時間 | 14:00-17:00(3時間) |
定員 | 25名 |
会場 | 慶應丸の内シティキャンパス/オンライン |
参加費 | 110,000円(税込) 割引制度・キャンセル規定 |
お問い合わせ | 担当:鈴木 03-5220-3111 個別相談 資料請求 |
第1回 10月11日(土)14:00-17:00(3時間)
左と右では説明できない政治の現実がある。ポピュリズム、全体主義、ファシズムといった言葉の違いを考えながら、歴史の分岐点に立たされた日本の現状を問う。
第2回 11月8日(土)14:00-17:00(3時間)
老蔵相高橋是清は、恐慌の淵でよろめく日本経済を見事に立て直した。いわゆる高橋財政であるが、その成功の陰で何が起きていたのか。最新の高橋財政論を受講者に紹介する。
第3回 12月13日(土)14:00-17:00(3時間)
政党、官僚、軍部、そして社会運動。ファシズム前夜の日本では、これらのさまざまなアクターがどのように反発し、連携していったのか。民主主義を破壊した日本政治について考える。
第4回 1月10日(土)14:00-17:00(3時間)
世界でもっとも民主的な憲法を持っていたヴァイマール共和国。なぜそのような国からファシズムが生まれたのか。政治、経済、財政問題に光を当て、ヒトラー政権誕生までの歴史を追跡する。
第5回 2月21日(土)14:00-17:00(3時間)
ファシズムをもたらした歴史的条件は何か?そしてその条件から現代日本を観察すると何が見えてくるのか?
「ファシズムが来る!」を超えた社会不安の病巣に迫る。
第6回 3月14日(土)14:00-17:00(3時間)
ポピュリズムをファシズムに変える条件は何か。どうすれば破滅への防波堤を作ることができるのか。絶望を希望に変えるための方法について考える。