バレエは究極の美を追求する総合芸術です。5世紀の歴史の中で芸術性を高め、継承しながら常に新たな創造を続けてきました。そして舞台は常に一期一会。ダンス、音楽、美術、衣装、振付、演出など多彩なプロフェッショナルの力が結集して実現されます。
今回の講座では、まさにその統合・完成を担う芸術監督、最大の見せ場パ・ド・ドゥを踊るプリンシパルダンサー、バレエに欠かせない音楽家をゲストに迎えます。バレエの魅力を立体的に深堀し、これからますます豊かにバレエの世界を楽しんでまいりましょう。
実は、日本は世界に誇るバレエ大国です。世界中の名門バレエ団が日本公演を行い、優れた鑑賞機会に恵まれるだけでなく、世界に有望な日本人ダンサーも多く輩出しています。公演紹介、作品解説を交えバレエの魅力をお届けします。
第5・6回のゲスト清瀧千晴さんが主役(バジル役)で登場する「ドン・キホーテ」公演鑑賞会を行います。ご希望の方はチケットを合わせて承ります(S席)。ぜひバレエの醍醐味をご実感ください。また、このほかにも講座進行とともにさまざまな公演紹介もしてまいります。
2002年より公益財団法人日本舞台芸術振興会(NBS)に勤務。世界第一級の海外オペラ、バレエ、オーケストラの招聘、および東京バレエ団運営に携わる。営業全般の統括の他、助成事業にも従事。これまでに営業部長、制作部長、販売部長等を歴任。全国の劇場のための運営アドバイスや交流支援、コンサルティング等も手掛ける。
2021年10月、プレジール・レター株式会社を設立。
牧阿佐美バレヱ団のプロデューサーを務めたほか、OSK日本歌劇団、日本センチュリー交響楽団のアドバイザー/コーディネイターを務める。その他様々な分野の団体やアーティストの活動支援、企画、制作を行う。また、慶應丸の内シティキャンパス、朝日カルチャーセンター、NHK文化センター、大分県立芸術文化短期大学にて講師、そのほか各種イベントで講義や司会を務める。
これまでの経験を活かし、舞台芸術を通じた「たのしみ」「よろこび」という唯一無二の価値ある感動体験の提供と浸透に尽力している。
日本大学藝術学部音楽学科を特待生として、博士前期課程を湯川制賞を授与され修了。彩の国さいたまピアノコンクール金賞受賞。読売新聞社主催新人演奏会に出演。東京大学にて秘書を経たのち、東京バレエ団ピアニストとして、リハーサルや海外公演にも同行。ジェローム・ロビンス振付「イン・ザ・ナイト」に出演。またバレエピアニストの後進育成にも力を注いでいる。
慶應義塾大学文学部哲学科卒業。1979年、スターダンサーズ・バレエ団入団。84年文化庁在外研修員として渡米、翌年よりタンパ・バレエ団に参加。帰国後は「ジゼル」をはじめ、数多くの作品に主演。2003年、スターダンサーズ・バレエ団総監督に就任。08年より昭和音楽大学短期大学部教授、09年より昭和音楽大学バレエ研究所所長。
橘バレヱ学校、日本ジュニアバレヱ、A.M.ステューデンツ、英国ロイヤル・バレエ・スクール、ジョン・ノイマイヤー・ハンブルグ・バレエスクールで学ぶ。9歳から5年間、牧阿佐美バレヱ団『くるみ割り人形』のクララ、11歳で『ドン・キホーテ』のキューピッド(ソリスト)を踊り注目を集める。1993年全国舞踊コンクール第1位を受賞。2001年牧阿佐美バレヱ団に入団。2006年『白鳥の湖』で主役デビューし、数多くの作品で主演を務める。2008年橘秋子賞スワン新人賞、2012年中川鋭之助賞、2016年服部智恵子賞、2023年舞踊批評家協会賞本賞、第1回牧阿佐美賞を受賞。
日本ジュニアバレヱ、A.M.ステューデンツ、橘バレヱ学校で学ぶ。2003年ボリショイ・バレエ学校に留学。2004年埼玉全国舞踊コンクール・成人の部第1位、2007年全国舞踊コンクール・バレエ第1部第1位を受賞、牧阿佐美バレヱ団に入団。2006年『リーズの結婚~ラ・フィーユ・マル・ガルデ~』(サー・フレデリック・アシュトン振付)でアラン役に抜擢され高い評価を得た。2008年から文化庁新進芸術家海外留学制度の研修員としてボリショイ・バレエ団等で1年間の研修を積む。2009年『くるみ割り人形』で主役デビューし、数多くの作品で主演を務めている。2012年橘秋子賞スワン新人賞、2025年舞踊批評家協会賞本賞を受賞。
開催形態 | ハイブリッド開催(対面(キャンパス)、オンライン) |
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日程 | 11/29(土)、2026年 1/17(土)、2/28(土)、3/21(土)、4/25(土)、5/23(土)全6回 欠席時は録画映像の視聴が可能です。 <オプション>バレエ公演鑑賞会 10月19日(日)14時30分開演 文京シビックホール |
時間 | 14:00-18:00(3時間) |
定員 | 25名 |
会場 | 慶應丸の内シティキャンパス/オンライン |
参加費 | 講座のみ 110,000円(税込) バレエ公演鑑賞チケットつき 123,200円(税込) ※慶應MCC割引、牧バレエフレンズ会員割引 ※agoraメンバーシップご利用の際は公演チケットのみのお申込みも可能です。 割引制度・キャンセル規定 |
お問い合わせ | 担当:湯川 03-5220-3111 個別相談 資料請求 |
バレエ公演鑑賞会 10月19日(日)14:30開演
ゲスト講師の清瀧千晴さんが主役(バジル役)で登場します。ご希望の方はチケット購入手続きを承ります(S席)。
牧阿佐美バレヱ団「ドン・キホーテ」公演
https://www.ambt.jp/pf-don-quijote2025/
第1回 11月29日(土)14:00-17:00(3時間)
バレエの魅力をまずは作品・演目から探りましょう。
バレエにはまず代表的な古典全幕作品があります。古典として確固たる人気と伝統を誇りながら、新たな振付や演出で新たな名作として生まれ変わり続けてきました。選りすぐりの場面や見どころでガラ公演として開花します。新たな創作作品も生み出されています。作品・演目の構成、様式、それらの変遷や個性から、バレエの魅力を探っていきましょう。
第2回 1月17日(土)14:00-17:00(3時間)
バレエピアニストをご存じでしょうか。稀有な存在ゆえあまり知られていませんが、日々の稽古から公演づくりまで、作品の音楽的理解から動きや表現のサポートまで、バレエの音楽性を根底から支える重要なプロフェッショナルです。第一線で活躍する松木慶子さんを迎え、バレエピアニストが担う役割と醍醐味を伺います。
第3回 2月28日(土)14:00-17:00(3時間)
芸術監督はバレエ団における芸術面の最高責任者です。バレエ団のレパートリー構成やキャスティングを握り、ダンサーの起用・育成や心身面サポートも担います。スターダンサーズ・バレエ団にてこの芸術面に加え、バレエ団の経営や組織運営のすべてを統括する、総監督の小山久美さんを迎え、バレエ団経営と芸術性の実現の日々の実状や矜持を伺います。
第4回 3月21日(土)14:00-17:00(3時間)
文化・芸術的価値か、エンターテイメント力か。創造性か、収益性か。大がかりなバレエ上演では常にそのバランスが常に問われます。その結果が上演ですから皆さんの公演選びや評価にも実は深くつながっています。日本におけるバレエをとりまく環境やこのバランスの難しさ、課題、その解決策を模索しバレエ鑑賞と一歩深めましょう。
第5回 4月25日(土)14:00-17:00(3時間)
バレエ最大の見せ場といえば男女2人が組になって踊る「パ・ド・ドゥ」。中でも全幕作品で主役の男女による「グラン・パ・ド・ドゥ」はまさにバレエのハイライトです。「パ・ド・ドゥ」には枠組みや決まりがあり、それがあるからこそ作品やダンサーの個性や芸術表現が際立ちます。主役を踊るトップダンサーとして活躍するお2方をゲストに迎え、代表的な作品のパ・ド・ドゥの魅力を解剖しながらご紹介します。
第6回 5月23日(水)14:00-17:00(3時間)
主役を務め、グラン・パ・ド・ドゥを踊る。ダンサーにとってもハイライトです。ペアで踊ることで可能となる表現の世界、そこで求められるテクニックとメンタル、作品や組む相手による個性、そしてどう準備し、向き合い、協働創作していくのか。じっくり伺います。ダンサーの視点を理解することでバレエの見方も大きく変わることでしょう。新たなバレエの発見、感動がここで実感いただけることと思います。