飯田泰之先生と深める【危機の経済学】

経済学の巨人と世界経済の未来を考える


【オンライン対応】

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近代経済学の父と言われているアダム・スミスが1776年に『国富論』を出版してから2020年にいたるまで、さまざまな経済学の巨人が現れました。世界大恐慌に対応したケインズ、インフレーションの克服を目指したフリードマン、近年では格差について切り込んだピケティなど、多くは経済危機を乗り越えるためにその時々の常識を疑い、価値の転換を試みました。

本講座では、巨人と言われる経済学者の思想に加え、その思想に至った時代背景を学ぶことで現代経済を紐解くヒントにし、世界経済の未来への考えを深めます。

飯田 泰之

飯田 泰之

講座の進め方

各回テーマに沿った講義と、事前課題の共有・ディスカッションで進めます。事前課題は、設問に対して自分なりに考えをまとめ、講師からのフィードバックとクラスディスカッションで考えを深めます。

おすすめする方

  • 経済理論・政策について深く思索し、議論したい方
  • 経済・社会思想に関わる古典をじっくりと読みこみたい方

講師

飯田泰之

飯田泰之いいだ・やすゆき

明治大学政治経済学部准教授

1975年生まれ、東京大学経済学部卒業、同大学大学院博士課程単位取得後、駒澤大学准教授を経て、2013年より明治大学政治経済学部准教授。この間、内閣府経済社会総合研究所客員教授研究員、財務省財務総合政策研究所客員研究員を務める。現在、内閣府規制改革推進会議委員として活躍中。

主要著書


開催概要

日程2020年 12/2、12/9、12/16、12/23、2021年 1/6、1/13(すべて水曜日)全6回
時間18:30-21:30(3時間)
定員25名
会場慶應丸の内シティキャンパス
参加費

agoraメンバーシップは講座参加費の割引と講演会の受講券がセットになったお得な制度です。詳しい内容はこちらをご覧ください。


講座内容


12月2日(水)18:30-21:30

第1回アダム・スミスと重商主義

経済学の父と称されることの多いアダム・スミス。その思想はいかなる意味で先駆的だったのだろうか。アダム・スミスら古典派以前に存在した重商主義との大きな違いは「国富とは何か」の捉え方にある。国民にとっての富とは、王室の金庫に積み上げられた金塊でもなければ、貿易黒字でもない。国民の生活水準の向上こそが「国富」なのではないだろうか。

従来型の価値観からの脱却を迫られる現代において、古典派が主導した国富概念の転換とその限界について理解を深めよう。


12月9日(水)18:30-21:30

第2回ケインズと世界大恐慌

古典派経済学は20世紀に入り、新古典派経済学に主流派の座を明け渡すことになる。自由で競争的な市場が調和的な経済を作り出すという経済観は、「黄金の20年代」の時代とマッチする思想でもあった。しかし、繁栄と幸福の時代は1929年に終焉を迎える。世界大恐慌の勃発である。

大不況への処方箋として提示された「有効需要の原理」を、繁栄ゆえの需要不足とあくなき貨幣需要という概念から捉え直すことで、ポストコロナの世界経済の未来について考えを深めていく。


12月16日(水)18:30-21:30

第3回石橋湛山と金解禁論争

繁栄を謳歌する米英の経済に対し、日本の1920年代は苦難の歴史であった。戦後恐慌に続き、関東大震災、その事後処理に端を発する昭和金融恐慌の苦難からいかにして脱出するか。その手法として主張されたのが国際金融秩序――具体的には金本位制への復帰であった。

グローバル化する経済により強くコミットすることが国民経済を発展させるという思考法は正しいのだろうか。金解禁論争における石橋湛山の議論、小日本主義のアイデアを通じて経済のグローバル化を考えていこう。


12月23日(水)18:30-21:30

第4回フリードマンと温情主義

新中間層の興隆とその旺盛な需要に支えられ、第二次世界大戦後の自由主義諸国は急速な経済発展を遂げる。大成長の時代に陰りが見え始めた1970年代、先進諸国の大きな課題はインフレーションの克服であった。貨幣的現象ととらえられるインフレーションであるが、供給能力の不足・停滞も重要な要因であった。

その中で登場した新自由主義の巨人であるフリードマンは、何が供給能力を停滞させていると考えたのだろうか。その議論から、創造性と多様性が求められるこれからの経済に必要な発想を見出していこう。


1月6日(水)18:30-21:30

第5回ミンスキーと金融資本主義

新自由主義的な制度改革、適切な金融政策は米国・欧州に1990年代の「素晴らしき10年」を、また2000年代の「大いなる安定」をもたらした。だが世界大恐慌前夜が「黄金の時代」だったように、安定的繁栄はそれ自体が危機の源となり得る。

異端の経済学者ハイマン・ミンスキーの金融不安定化仮説は、発表当初には主流派に受け入れられることはなかった。しかし、行動経済学・実験経済学の発展とリーマン・ショックを経て、その仮説は大いに注目されるところとなった。危機の芽はどこにあるのかを探っていこう。


1月13日(水)18:30-21:30

第6回ピケティと必然的格差

自由主義経済はその初期には格差を拡大するが、人手不足と賃金高騰を通じて長期的には格差を縮小する傾向がある――このクズネッツ仮説は長く学界の常識であった。この常識に膨大な歴史的データをもって切り込んだのがトマ・ピケティである。

なぜ資本主義は格差を生み出すのか。そのメカニズムを探るとともに、米国型・欧州型・日本型格差の特徴について概説したい。なぜ所得の再分配が必要なのか、再分配政策によって私たちは何を得るのか・失うのかを議論しよう。


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